坂本龍馬のドラマ8選

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『仁』

第一期(2009年)・第二期(完結編)(2011年)

このドラマの主人公は医師・南方仁で、坂本龍馬は重要な役ではあっても主役ではない。

いきなり龍馬が主役じゃないドラマを挙げたのは、それくらい内野聖陽さん演じる坂本龍馬が魅力的だったからだ。

はっきり言って、この龍馬はかなり間が抜けている。
そうでなければ主人公の南方仁が活きないからで、それは当然の演出だと思える。

しかし、こんなにバカっぽい坂本龍馬が、何か「実はできるヤツ」に見えてくるのは、内野聖陽さんの芝居が、それほど思慮の深いものだったからだと感じる。

なにより、彼が喋る土佐弁は、ご当地の人をして完璧と言わせしめた。
尚、龍馬を暗殺したのは名前は伏せるけど、架空の人物で、一般的に言われる見廻組ではない。

   

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『坂本龍馬』

(1989年)

坂本龍馬を演じるのは若き日の真田広之さん。

現在、海外で活躍している真田さんが、元気いっぱいに好演している。

テレビにおける坂本龍馬は幾つかのスタイルがあって、アイドル的坂本龍馬の流れはこの作品辺りから始まったのではないだろうか。

走るシーンや殺陣のシーンがやたらに多く、疾走感溢れる坂本龍馬は、それはそれで好感が持てる。

 

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『幕末青春グラフィティ 坂本竜馬』

(1982年)

坂本龍馬を尊敬し、慕い、憧れている役者といえば、やはりこの人・武田鉄矢さんだろう。

ここで目につくのはタイトルの名前が「龍馬」ではなく「竜馬」である点だ。

それは、彼が司馬遼太郎著『竜馬がゆく』をバイブルのように愛しているからだと思う。

だから彼は坂本龍馬を演じたのではなく、『竜馬』を演じたのだと思うと、すごく納得できる。

現在の龍馬像とは随分かけ離れて見えるけど、この蒸し蒸しっとするアツさこそが昭和のエネルギーそのものだったのかもしれない。

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『龍馬伝』

(2010年)

映画のコーナーでも書いたけど、縦並びで武田鉄矢さんの後に福山雅治さんがいると、同じ人物を演じているとは思えなくなってくる。

このNHK大河ドラマは、語り部に香川照之さん演じる岩崎弥太郎を据えていて、史実ではほとんど接点がなかったこの二人を対比することで、龍馬の個性や達観を際立たせているように思えて、なかなかよくできた演出だと感じる。

賛否両論あった福山・龍馬は、今までになかった龍馬の爽やかな一面を捉えていて、それほど悪くなく思えるけど。。

それと、この福山・龍馬は本当によく泣く。
上川・龍馬もよく泣いたけど、福山・龍馬は本当にボロボロと泣く。
それに比べて一番上に挙げた内野・龍馬はまったく泣かない。

実際の龍馬を知る当時の人たちが、子供の頃、龍馬はとても泣き虫だったと言っているので、本当は福山・龍馬の方が、ずっと龍馬らしかったのかもと思うと面白い。

 

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『竜馬がゆく』

(1997年)

司馬遼太郎原作の『竜馬がゆく』は何度もドラマ化されているけど、ここでは上川隆也さんが主演したドラマを取り上げた。

彼が演じる愚直で、非常に純粋な竜馬は、最期に暗殺という不遇の死を遂げるところでグッと活きてくる。

これは他の竜馬にはなかった魅力のように感じる。

それにしても、岡田以蔵役の若き長瀬智也さんが美しいなぁ〜。
思えば岡田以蔵役は、萩原健一さん、反町隆史さん、佐藤健さんなど、母性本能をくすぐるような役者が多い気がする…

…あっ!勝新太郎さんと竹中直人さんも演ってたんだ?!あぁ。。

 

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『竜馬におまかせ』

(1996年)

三谷幸喜・脚本で浜田雅功・主演のコメディドラマ。

龍馬ファンにはかなり評判の悪いドラマだ。

それにしても、三谷幸喜さんは相当龍馬が好きなんだと思う。

この後で取り上げる『新撰組!』でも、かなり色の濃い龍馬を描いている。

これを取り上げた理由は、竜馬が関西弁を喋っているというところ。

龍馬といえば、「ニッポンの夜明けぜよ!」的な、キツい土佐訛りで描かれることが多いけど、ホントに龍馬はここまで頑なに土佐弁を話していたんだろうか?

坂本龍馬はなんとなく順応性が高い人のようなイメージがあるので、案外、器用に関西弁を使いこなしていても何も違和感はないはずだ。

ひょっとしたら、龍馬はこんな風に喋ってたのかもしれないのだ。

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『新撰組!』

(2004年)

またまた三谷幸喜脚本だ。

まず先にお断りしておかなければいけないのは、三谷幸喜さんはあまり好みの脚本家ではないのです。三谷さんすみません。。

それで…、このドラマで坂本龍馬を演じるのは、映画の中でもふれた江口洋介さんだ。
男らしいけど、かなりお茶目で、人の懐に入るのが上手い、そんな龍馬像を、江口洋介さんはとても良く演じていると思う。

なにより面白かったのは、龍馬が蝦夷を開拓すると言って、アイヌの服を身にまとっているシーン。

人がどう思おうとブーツを履いていた龍馬なら、あり得るかも?と思えてくる。

ん?それって案外、私が三谷演出にハマってるってこと??

 

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『翔ぶが如く』

(1990年)

司馬遼太郎原作のNHK大河ドラマ。

西田敏行さんの西郷隆盛は、とっても切なく、よく合った配役だと思う。

このドラマで坂本龍馬を演じたのは佐藤浩市さん。
とても真面目に演じているのだけど、わずかに違和感を感じる部分があった。

龍馬という人物は、どこまで行っても人をかき分けて「俺が俺が」と出て行くタイプじゃない。
もし龍馬がそうしていたら、ほとんどの話は破談になっていただろうと感じるから。
それくらい険しい道を行った人だった。

だとしたら、佐藤浩市さんが得意とするような、目立たないが「秘めた闘志」を持っている男は、坂本龍馬という人物とリンクする気がするのだけど….。

そう思うと、やはりあの行動力があってこその龍馬なんだなと改めて分かってくる。

ちょっと厳しいようだけど、佐藤浩市演じる坂本龍馬には「世の人は我を何とも言わば言え 我なす事は我のみぞ知る」的な達観した独立心が、どこか欠けていたような気がする。

 

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●『龍馬はん』

「野暮ったい恰好してんけど、ああいうオトコは、案外オンナにモテんねんで。」

維新の志士、坂本龍馬が暗殺された近江屋で、真っ先に殺された力士・藤吉の目に、龍馬や幕末の侍たち、町民の暮らしはどう映っていたのだろうか?

倒幕、維新の立役者として名高い坂本龍馬・中岡慎太郎の陰で、ひっそりと20年の命を閉じた藤吉に眩しいほどのスポットを当て、涙や感動・笑いやほのぼのなどをいっぱい詰めた、嶺里ボーならではのユニークで豪快な一作です……

 

 

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